VIの面白いところは、「一回のプレイでも飽き足りない」事です。ストーリーが長く2回目のプレイまで覚えていられないわけではなく、「ああ!この人が話していたのはこういう意味だったのか!」と、町に住む人たちの何気ない一言はとても重要だったり面白い事だったと気付けます。
そして、VIの欠点の一つにゲームバランスの悪さがありますが、普通にプレイしているならば簡単すぎず難しすぎず楽しめます。VIの雑魚敵はシリーズの中でも強い部類に入り、進めば進むほど皆さんが言っている「呪文よりも無茶苦茶強い特技」を習得しなければ倒すのは難しいです。
ですが、そこで全員が職業を満遍なくマスターしては無個性に「輝く息」や「しんくうは」が吹き荒ぶ戦闘になってしまいます。
こうならない為には、それぞれの役割を決めてしまえば良いのです。全員が攻撃で敵を倒しに行くのではなく、まず素早さの高い者が敵の動きを封じる特技や呪文を使い、攻撃役がそれに続き、回復役が敵の反撃の傷を癒すようにすればより歯応えがあって飽きない戦闘になります。
このように、VIは遊び方によって一番詰まらない作品から一番面白い作品にできるのです。 (daigenger 2004年09月13日) from Amazon Review
と言うのは、解説の中で黒田恭一氏も述べているが、この組曲はいくつかの共通のモチーフを主軸にそれぞれの曲が作られているため、曲同士が非常に綿密に結びついていることにある、完成度の高さゆえである。
そのことが聴く人にハッキリと分かるように、8曲目はわざわざ「悪のモチーフ」を提示した上で、「ムドーの城」「戦慄のとき」をメドレーで演奏している(このモチーフは9曲目にも頻繁に登場します。12曲目も。)。何という親切さ!
もともと作曲者は歌謡曲作品が中心であったこともあってか、これまでのDQI~V(方向性としてはVIIもです)では叙情的な旋律が最大の魅力であった。だが、本作は旋律の叙情性よりもむしろモチーフを軸とした綿密な構成が最大の特色であり、その意味で本作はシリーズの他の作品とは全く違う境地にある異色作である。
また、それに見合う、実に高度な、完成されたオーケストレーションも特筆される。前述のとおり当初からモチーフを軸にそれぞれの曲が作曲されているのだが、オーケストラ版にアレンジする際、それをアレンジャーに機械的にやらせるような雑なやり方では絶対にこうはならない(特に曲間の経過部)。絶対に。
しかし、それがために、本作全体の緻密な(=重厚な)構成が「重さ」に繋がってしまう点はどうしても否めず、ゲームそのものもシナリオと相まって重い雰囲気となってしまったのかもしれない。
当然、本作はいわゆる「イージーリスニング」には向いていない。実際、私もシリーズの中で他の作品と比べてそれほど繰り返しては聴いていない。そのかわり、いざ聴くとなったら音楽のみに集中するが。逆を言えば、それほど完成度が高い、ということである。ワーグナーやブラームスを朝から晩まで聴いていたら疲れてしまうだろう。それと同じである。 (marcho 2004年07月12日) from Amazon Review
VIでは、すぎやま氏の意図か今まで使われることのなかったドラムがフューチャーされている、ドラムはオーケストラバージョンでも用いられた。いままでのドラクエにおいてドラムは必要だったか?すぎやま氏も悩んだことがあるだろう。だがVIの曲を聞く限り、より楽曲の呼ぶアレンジに素直になったと思う。ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏も良い。 (kooler 2004年02月24日) from Amazon Review