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太一の恋愛感情に共感する感想や意見が多いので、別の視点からの意見を申します。
かるた部創立からずっと千早の側で一緒に頑張ってきた太一ですが、 高校二年生の夏の大会が終わり、富士崎の合宿に参加した頃から 「千早と一緒に頑張る」ことよりも「新だけでなく、千早に勝つ」ことを意識するようになったと思います。
吉野会大会で千早に負けてから、東日本予選、名人との練習試合、今回の巻の高松宮杯と、 千早の一番身近な存在だった太一が、どんどん千早の知らないところに行ってしまう感じを覚えていましたが、 今回の巻のラストでここまで来てしまったのかと驚くと同時に妙に納得もしてしまいました。
清濁併せ飲む太一にとって、千早や新の真っ直ぐなところが憧れでもありコンプレックスでもあるわけで。 小学生の時の新のメガネの件で、二人に対して負い目があった太一は、 単なる千早に対する恋愛感情や新に対するライバル心だけとは言えない 二人に対して対等に向き合いたいという気持ちがあったはず。 二人と向き合う手段が、二人が情熱を注いでいるかるただったのではないかと思います。
私は、千早の為のかるたではなく、太一の為に太一にとってかるたが必要だと思えたら復帰して欲しいです。 吉野会大会で太一と戦った千早も、高松宮杯で太一と戦った新も、太一と対戦していて純粋に楽しそうだった。 ああいう気持ちで太一が二人と向き合えたらと切に願います。 二人とも太一が好きで太一のことを認めているのに、太一自身が自分を認めていないことが辛いです。
また瑞沢高校かるた部に復帰するのか、それともかるた部には復帰せずに別の形でかるたを続けて 二人と向き合うことになるのか。先の展開は分かりませんが、ここで終わる太一ではないはず。
新と村尾弟君達でかるた部を創設しそうなところ、周防名人のかるたスタイルに太一が惹かれているというところが 鍵になるのかなと予想しています。...
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(リン 2014年10月19日) from Amazon Review
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毎回息もつかせぬ展開と緊迫感の伝わってくる試合展開の描写が素晴らしい作品であるが本巻は クイーン戦の若宮クイーンと猪熊六段、名人戦の周防名人と原田先生、 それぞれの思いと背負っているものが交錯する。
そして遂に、この二つの頂上決戦も決着。
まず、クイーン戦は、詩暢がクイーン戦での初黒星を喫し、崩れた状態から千早が作った襷をかけ そこから崩れかけた精神状態から立ち直り、猪熊六段との熱戦。
この戦いで詩暢も何か吹っ切れた感じがしたし、長年凝り固まっていた心の内にも変化の兆し。 ここからクイーンがどう変わっていくのかちょっと楽しみである。
三度目の産休でカルタを諦めようとする 猪熊六段に対して声をかける山城専任読手の言葉が、いい味出してます。
>若い人の立ち止まりは種を埋めてるようなものだと思えるのよ 私から見たら、あなたも「若い人」よ 戻ってくるのよ
このセリフからして、やっぱ山城さんは人格者だわ〜としみじみ。 この25巻を代表する名言の一つであろう。
そして名人戦、なりふり構わず、修羅と化した原田先生の闘志と執念がすごい。 また、周防名人の過去、家族、そして目の弱点の秘密も明らかになる
千早や太一、白波会の弟子たちの期待を一身に背負う原田先生、 これはどちらも引けないものを背負ってる者同士のまさに、死闘というべきであろう。
本巻は前巻に引き続き、ニコ生ネタが結構小ネタとして引っぱっているが、 周防名人のおばにあたる兼子さんと新のニコ生に悪戦苦闘する姿には 緊迫の展開の本巻においては緊張感をときほぐす場面になっていて、 こういう現実にあるものとをリンクさせ描写する手法をとる、作者末次さんのにくい演出が、またいい。
それにしても、またしても急上昇思考というか突発的な思考回路の千早。 千早はやっぱ周防名人とガチで勝負したいのか?と。 いやいや、名人の事より今はクイーン戦でしょと(笑)...
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(yasu 2014年07月11日) from Amazon Review
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いよいよ名人位戦・クイーン戦の始まりです。ここまで話を引っ張ってきたのだから、面白くないはずありません。前年は千早たちがテレビ観戦という格好で描かれていましたが、今回は対戦会場での真っ向勝負として描かれているので臨場感満点、まるで読者が本当にライブで観戦しているような気にさせられてしまうあたり、作者の筆は冴えています。前巻の小休止をはさんでまたもや対戦シーンが続きますが全く飽きるところのない描き方も作者の筆のなせる技といえるのでしょう。
周防名人vs原田先生、若宮クイーンvs猪熊六段、いずれも個性豊かな面々の対決は迫力十分、読み出したらページから目を離すことができません。そして各人各様のかるたに対する思いが余すところなく存分に描かれていて、各人のいまこの時、瞬間瞬間にかける思いを見ると、「そうだったのか」と思わずうならずにはいられません。
なかでも感じ入ったのは挑戦者たちの執念のすごさです。なぜ猪熊六段がクイーン奪回にこだわるのか、そこまで深い思いを持つのはなぜだったのか、その理由を知った時、子を持つ同じ人間として思わず感情移入せずにはいられませんでした。千早から周防名人の弱点を示唆された原田先生の持てるもの全てを出し切ってなりふりかまわずと思われようとも勝ちをもぎ取りにいこうとする姿勢は見ていて鳥肌モノです。
一方のデュフェンディングチャンピオンたちの受けて立つ姿の描かれ方も見事です。若宮クイーンの土壇場に立った時の覚醒、猪熊六段とは対照的ですが、かるたへの思いはそのかたちに違いこそあれ決して劣るところはありません。ふたりの勝負、露骨ではありませんが静かなガチンコの火花が散っています。そして問題は周防名人、一体何を考えているのか、作者は簡単にはそこのところは見せてはくれませんがおぼろげながら彼のバックボーンの扉が開かれたような気がしました。
前巻で描かれたLOVE要素もちゃんと続きが描かれています。新のひとことに揺れる千早のこころ、千早の変化をなんとなく感じとった太一、恋のトライアングルの進展も少しずつではありますが織り込まれていて、作者は手を抜くところがありません。...
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(有閑子 2014年04月11日) from Amazon Review
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最高です! 新の言葉と思い、太一はそれに気づかずーー。 三角関係はどうなるー。 新と太一は動き出すー。
一方千早はー。 上の空だ。(この様子が結構受ける) そして、周防と対戦後、周防が千早に向けた言葉、 「クイーンになれないよ」
千早は原田先生に言った。 「周防さんの弱点がわかりました」
さあどうなる名人戦結果はー。
もっとかきたいですがネタバレになるのでこれぐらいにしときます。
オマケ 机くんの決意(?)と千早のサ◯タにも注目です〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜、*・゜゚・*:.。..。.:*・(*゚▽゚*)・*:.。. .。.:*・゜゚・*
(にゃんこ 2013年12月22日) from Amazon Review
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ついに名人戦の挑戦者が決定。 これまで積み重ねてきたものの一つの結果が出て、感動。 そんな中、今まで描かれる事の少なかった新の気持ちが明快に示される。 それに伴う周りの人たちの心理描写も、丁寧にされていてとても良いです。 そして、また少しずつ明らかになる周防名人の強さの秘密。
小休止を挟みながらも次巻、名人戦、クイーン戦への引きもバッチリで、 早く続きが読みたいですね。
(Project_K2 2013年12月15日) from Amazon Review
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23巻はとにかく密度の濃い内容です。しかもあんまり書きすぎると重要な部分がネタバレになってしまうのでレビューとしても書きづらいのです。まずは名人位挑戦者決定戦、原田先生と新の死闘の結果は、その先の名人位戦のことも考えてのことなのでしょうが作者はそちらを選んだのか、と。
そして、今までかるた中心に展開していておろそかだと言われてきたLOVE要素、挑戦者決定戦直後に新が千早にかけた言葉、ふたりがかるたを通じて小学校で知り合ってから何年間も言えなかった思い、その思いはずっと続いていたんだとしみじみと感じました。新の言葉に揺れる千早、それをそっと見守る仲間たち、ひとりひとりの心情の描き方がこわれやすいものをそっと包み込むように丁寧で特に「根っからの恋愛体質」と言われる菫ちゃんの描き方が脇役としてではあれとても秀逸だなと思いました。しかもLOVE要素には「あなたまでそうだったの?」と驚くような意外なおまけまでついています。
一方、挑戦を受けるデュフェンディングチャンピオンたちも動きはじめます。周防名人と若宮クイーン。中でも周防名人は今まで強い無敵だと言われながら、その奇行ばかりが描かれその実の姿が描かれてはいませんでしたが、ようやくその強さの一端が明らかになります。この人の強さはこういうところにあったのだ、この人はこういうかるたをとるひとだったのだと。
最終話の筑波君ちのお話もとてもいいですね、楽しくて夢があって、ちょっとほろってきてしまいそうで。机くんのひと言もじーんときていいなと思いました。この話だけでもひとつのストーリーで見事な短編として完結していました。
今回は思い起こせば全国大会予選から続いてきた対戦シーンの箸休めといった巻ですが、緊張感はないもののというより緊張感がない分、気張らずに読むことができました。それでも密度は他の巻と比べても遜色ないくらいとても濃い内容です。対戦シーンが続きすぎてこの作者はもうこれが「ウリ」のかなと思い始めてもいましたが、まだまだ引き出しをたくさん持っておられます。これから先も期待感が十分持てます。
次巻はいよいよ名人位・クイーン位決定戦の本番です。ますます目が離せない展開になってきましたね。
(有閑子 2013年12月14日) from Amazon Review
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↑は、今回の巻のカバーの折り返しに印刷されている歌。 「ちはやふる」は各巻、その巻の内容の応じた一首がカバーに書かれている。
この歌は、自らが老いてゆくことの悲しさを歌った歌。
歳をとることで、「感じ」のよさを失った原田先生。 母となり、自分のすべてを百人一首にかけることに葛藤する元無敵のクイーン 猪熊
この二人が、若さと勢いのある高校生新と恵と名人・クイーン位挑戦者をかけて激突する。
この巻は歳をかさねることで失うものがあることもごまかさず、けれど歳を重ねることでこそ得られる力があるのだということを描ききっている。
専任読手の牧野さんのエピソードも素敵だ。
さあ、挑戦者は誰に?? 23巻も目が離せませんね。
(かっこ 2013年11月04日) from Amazon Review
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登場したては「好みでないキャラ」も そのうち嫌いでなくなるのは、
バックボーンではみんな もがいてもがいて、 頑張っている姿がきちんと表現されているから。
原田先生と北野先生 猪熊さんと桜沢先生 千早と詩暢ちゃん 新と太一 どいつもこいつも(失礼)、応援したくなる!
原田先生と専任読手さんのエピソードが これまた。
22巻は特に読むのに体力が必要でした。 気付くと、息を止めてページをめくっていました。
(スパニッシュ ハーレム 2013年09月20日) from Amazon Review
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22巻にしてこの熱さ、このおもしろさ、最近面白いけどちょっと印象薄い? と思っていた方、この巻を見逃すことなかれ。 私はもういい歳なので、おじさんおばさんが活躍する話が好きなのですが、 原田先生の戦いっぷりに心奪われました。 かるたは囲碁将棋と違ってプロがいないので、名人女王といっても収入につながるわけではない。 そんな中で医者としての人生も全うしつつ、かるたに情熱を注ぐ原田先生の奮闘が光ります。 新との対戦の中、青年として蘇る原田先生。 逆に新の中に立ち現れる綿谷名人。 青年原田、イケメンですね。 そして話がクサくなる直前で入れられるギャグがとても秀逸で読者をそらしません。 (北野先生、お気持ちはよくわかります)。
老若男女区別なく、知力体力の全てを尽くして戦い合うこの競技の特殊性、闘う者の歓喜をよく描いた、気持ちの良い22巻です。
(エイジェントジグザグ 2013年09月16日) from Amazon Review
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いよいよ名人位・クイーン位の挑戦者決定戦、東西の予選を勝ち抜いてきた代表の激突です。前巻に続いて今回も主役はズバリ原田先生ですね。身体のあちこちを痛め、「感じ」のよさを失っても、時には手段を選ばない奇策に打って出ても、あくまで勝ちに行こうとする原田先生の執念に感服しました。
そして持てる全てを出し切って、全身でかるたをとろうとする迫力、ここまでくるともう格闘技の領域だなと感じました。いままでは千早や太一を盛り立てる名脇役のポジションだった原田先生を主役にして、しかもその今までのバックボーンまで明らかにしてここまでのストーリーが作れるとは末次先生の筆力もさすがです、圧巻と言わせてもらいましょう。
はたして名人位挑戦者は原田先生か新かどちらに決まるのか、早くも23巻が待ち遠しい展開です。
(有閑子 2013年09月14日) from Amazon Review
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