佳作「ルサンチマン」名作「ボーイズオンザラン」を経て、
ついに自身のキャリアにおけるマスターピースに手を掛けた感のある作者・・・

導入部に1巻をかける壮大なプロットといい、現実的過ぎる日常描写といい・・・
ゾンビやパニック要素はたしかにこの作品の主たる部分なのですが
ホラーでありファンタジーでありながら、質感はとことんリアル。

登場人物全てに感情移入出来たり、
時には本気の嫌悪感を抱いてしまう・・・

それほどの現実感がありながら、
しっかりエンターテイメントしてるという
奇跡のバランス感覚がこの漫画にはあります。

( おそらく映画版ではこの作品のこうした魅力は
ほとんど再現されず、エンタメ中心のつまらん物に
なるでしょう ・・・ )

アイデア一発物の軽さは全くありません。
漫画史の系譜みたいな物も何処となく見える。
なのに何故か今までに読んだ事のない類の漫画なんですよね。
同業者なら嫉妬心抱くだろうなぁ。

特に、作者と同世代の人達には響くのでは。

ロストジェネレーションど真ん中世代には
共感出来る部分が無茶苦茶沢山あると思います。

拒否反応を示してるレビュアーも沢山いるようですが・・・

自分にとっては、登場人物の台詞や思考回路が現実世界のように
リアルに入ってくるし共感出来るし響くんです。

響かない奴等、拒否反応を示してる奴等の事もなんとなく分かる・・・
話せないんだよ君たちとは・・・

まぁ今自分の住んでる街を歩いてても
周りを見回してみるとゾンビばっかりですもん。

さて

・・・第一巻のレビューで書くのもなんなのですが・・・
着地だけはしっかりお願いしたいです!!!

何巻掛けてもいいんで全てのプロットをしっかりと結実させて下さい!

続き物の漫画として... 続きを読む
(freq 2015年10月01日) from Amazon Review

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レビュー一行目からネタバレ不可避なので注意してください。

今回の巻は、藪こと小田つぐみが感染・死亡するところから始まります。
15巻のラストで使われた車がゴミ収集車であったことからなんとなく嫌な予感はしていましたが、的中してしまいました・・・
この巻の半分は、藪さんを実質殺害した二人がそれについて苦しむ描写に使用されます。

が、おそらくこの巻のメインは後半部分のイタリアの描写でしょう。
「なぜかZQNに襲われない少女」が数人の生存者に救出され、そのうちの1人が「このアウトブレイクは宇宙人によるテラフォーミングなのではないか」と推測と立てます。
後にこの生存者達は、少女を除いて実は全員ZQN化しており、お互いを「普通の人間」として認識しながら会話をしていたことが判明します。
そしてZQNに巣に連れていかれそうになった少女を、生存者のうち1人だけ狂巣化していた人間が救い出し、そのまま少女を連れてどこかへ移動する・・・といったところでこのイタリア編は終了します。

そして巻の最後には、日本で生存しているさらにもうひとつのグループ(コロリ隊と仮称します)が少しだけ描写されました。

今回の巻までに生存が確認されている狂巣は、早狩比呂美江崎崇パニーニの男の三人となります。(江崎と殺しあった二人は死亡したと仮定して)
また、生存グループは英雄達、江崎達、コロリ隊、女王蜂と呼ばれた少女とパニーニの男、の4グループ。
巣と呼ばれたZQNの集合体、「く」「ル」「ス」と呟きながら巣と同化していくZQN達、そして人間の理性を持ち合わせたまま超人化する狂巣・・・
イタリア人が推測したように、単なるウイルスによるアウトブレイクではなく、地球を奪いにきた地球外生命体の襲撃なのか、ZQN化しなかった狂巣はどういった役割を持つのか、女王蜂と呼ばれた少女のぬいぐるみは・・・謎は多く残っており、この先に期待を持ちたく思います。

・・・が、しかし。... 続きを読む
(棗 ナツメ 2014年12月26日) from Amazon Review

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コマ割りのせいなのかなんなのか、素人なのでわかりませんが、途中から絵に違和感を覚えた。
比呂美ちゃん、こんな顔だったっけ。
内容は、嵐の前の静けさなのか、まったりとした展開です。
巻を追うごとに今巻の意味が出てくるのかな。
(トモコロ 2013年11月25日) from Amazon Review

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作者は漫画じゃなくて映画を作ってるつもりか知らないけど展開遅過ぎ。
台湾編で世界規模感は十分でてたのにフランス編を何故描いた?
それと久しぶりの登場なのに比呂美に魅力を感じられない。
(on 2013年11月24日) from Amazon Review

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アイアムアヒーローは好きですが今巻は可もなく不可も…、ちょっとあるかな。途中までバイリンガル仕様かと思いドキドキしました。後に訳されたページがありますが照らし合わせるのも楽ではありません。逃亡中の生活と生理現象の描写をここまで描いたマンガは青年誌ならでは。 やっぱりこの作者は巻終わりの煽りが最高に上手いです!!
(マツコ・エックス 2013年11月12日) from Amazon Review

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スローダウン、中弛み、前巻の勢いが無い、なるほど。そうとも取れますよね。
この巻、確かにZQNが出て来ないし(前半は別として)、人も死なない、まったりとした時間があります。
でも私にはこの巻も面白かったです。
むしろ、こういう巻があるからこそ、この漫画独自の面白さが築けているのだと思います。
この漫画にははっきりと狙った緩急があります。
分かりやすいのは1巻、日常をしっかり描いた上でのラスト。
最初に比呂美が登場したシーンや、富士山で一休みしたシーンなんかもそう。
この漫画には人を描き、キャラクターの魅力を引き出し、感情移入させるフェイズがあるのです。
これが無ければこの漫画、ただの血みどろグロホラーですが、
それだけの物が好きならば洋物のホラー映画が溢れているのでそちらを見た方が良いでしょう。
そんな物なら今までも腐る程あったのです。

人がたくさん死ぬ話って一種の中毒性がありますよね。
進撃の巨人、デスノート、テラフォーマーズ、シグルイ、バトル・ロワイアル、etc..etc...
それらの作品の良し悪しはともかくとして、共通して言えるのは、
最初のインパクトがスゴイという事。
読者は、そのインパクトを継続して求めるという事。
でも、ただ同じように人が死に続けても読者はすぐに飽きるという事、です。

何故アイアムアヒーローが他の漫画と一線を画して面白く有り続けているかと言えば、
最初から通して丁寧に人間を描き、掘り下げる事を怠っていないからだと私は思います。
日常のパートや、平凡な人間の機微をここまで、愚直なまでに丁寧に掘り下げるホラー漫画を私は他に知らない。
だから、英雄がちょっとした勇気を振り絞った時、銃を撃った時「キター!!」となる。
比呂美がZQN化した時も「あぁぁ・・・」となる。
それは、感情移入出来たから。
仮想現実の中で、人が死ぬ時、傷付いた時、必死になった時、胸に届くかどうかは感情移入が出来るかどうか、
その価値を持たせられるかに掛かっています。... 続きを読む
(とっつぁん toshi 2013年11月06日) from Amazon Review

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今回の巻では、特に話の進み具合が少ないと言われた9巻よりもさらに話が進みません。
いわゆる『説明』の巻です。戦闘は一切行われないため、流れている空気が少々まったりしています。
ただしこれを冗長と受け取るか、しっかりじっくり世界を描いているのだと取るかは人によりけりといったところでしょう。

具体的には、フランスのある男の話で1/3。
もちろんこの男の話によって英雄の物語は進まないし、クルスについての情報も一切ありません。
ここで示されるのは、パンデミックは全世界各地で起こっているのだということと、感染した人間はヒトの形を保つとは限らないということ。
もしくは、ヒトの形を保っていない(が、元はヒトなのであろうと連想させるような)化け物の幻覚を見るのだということ。
正気の失い方が段階的なことや、感染者は感染者を襲わないということは今までからも推察できましたが、今回もそれが描かれています。
ここにおいて、男の言葉はすべてフランス語で書かれていますが、英語がある程度わかれば、状況からもなんとなく何を言っているのか想像できますし、
フランス編の終わりに訳が書かれているのでそう心配することもないでしょう。

また後半2/3では、正気に戻った比呂美、藪と英雄の現状の説明、及び今後の行動指針について描かれます。
ここでの比呂美の言動から、苫米地が言っていた「感染者たちは全体で何かしらの意思を持っている」ことの裏打ちがされますが、
比呂美そのものはそれに同調しなかった(できなかった?)ことが伺えます。「南下している」件に関してはまったく触れられていませんが。
正気に戻ったとは言うものの、比呂美の半感染者化による筋肉、体格の変化は残っているため、今後の戦力としてまったく希望が無くなったわけではない模様。
本人が戦う気になるかどうかはまた別の話でしょうけれど…

比呂美の言に「寝てる間、ずっと声かけられてたの…髪の長い、男の人だったかな。『起きろ』って、『早くこっちに来い』って言ってた。」とありましたが、... 続きを読む
(棗 ナツメ 2013年11月03日) from Amazon Review

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前巻の12巻で一番盛り上がり「うぉぉぉ!」「こう来たか!」「まさか!、うそだろ!」という感情を抱いた方が多いのではないでしょうか?
自分も全13巻で一番おもしろかったのは12巻です。もしくはアウトレットモール崩壊あたりの巻です。
まあ、13巻はそれらのクールダウンの巻なんじゃないでしょうか?何度も立て続けにZQNが出てきたら人間耐性が付き恐怖を感じられなくなります。そんなもんです。
なので14巻あたりで何か来るのではないでしょうか?海外編が伏線となる場合も・・・・?
(栄 2013年11月03日) from Amazon Review

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正直言って、最初の1〜3巻くらいでは、話のリアル感は好きだが、
「主人公のあまりのグズ具合」
「主人公やヒロミたちの過剰なお人好し描写(緊張感がなく、こんな状態で法律の心配をする)」
などが受付ず

イライラしながら腹を立て読み進めていた。
作品を包むマイナス思考感が過剰すぎた。

それでも、ショッピングセンターでの戦い、ヤブとヒロミの出会いなどのシーンでの細かい描写を読んでいると(丁寧、丹念さは日本一じゃないの)

こんなに丁寧にバトル、流れ、人の表情、感情を描いている作品を俺は知らない。

『漫画って、非日常を舞台にリアルに人を描くとこんなにおもしろいんだ、』そう気づかされた、

感動すら覚える。
(慶應レアルマドリニスタ 2013年10月28日) from Amazon Review

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クルス編の始まりに描かれた『久喜幕府』の落書きとその前に立つクルスの後ろ姿。
その中身、というか真相がこの巻で明らかになる。
なるほど〜というか、やられた、というか。
作者のストーリーテラーとしての巧みさを思い知らされた。

作品としては、この後、日本以外編が描かれるようで、どのようにまとめてくるのかとても楽しみ。
(fenrirsix 2013年08月10日) from Amazon Review

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