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相田裕「GUNSLINGER GIRL」15巻。
10年前、本屋で電撃大王の表紙を眺めていたらそこに映っていたのは銃を抱えながら微笑むヘンリエッタだった。 あれから10年・・・紆余曲折を経て長い長い物語が完結の時を迎えた。一切のごまかしや予定調和はなし 完璧にキャラクター達の顛末と「それから」を描き切って何一つの後退されを残さずに閉幕 結果として、誰もが安易な奇跡の手には掛かれなかった だけど、そんな彼女らが残した世界と残した「希望」を見ていると 確かに厳しくも優しいあの日々には意味があったんだと思える・・・万感のラストで。 それが悲劇だったのか、それとも価値のある生だったのか、はきっとここまで読んで来た読者ならば誰もが理解してると思う。 涙を流すようなドラマチックなラストではなく、ホロリと染み渡るようなとても現実的で、だからこそ素敵な終着点。 一読者として約10年間ここまで付き合って終わりを見届けられた事、それがとても良い終わりだった事 最後まで逃げずに彼女達の一生を紡いでくれた事に最大限の感謝を。 「GUNSLINGER GIRL」、 紛う事なき名作でした。「希望」をありがとう。
振り返ってみると、ロストアンドファウンド、喪失と発見の物語だったように思う。 始まりは誰もが喪失から、だけど喪失したからこそ得られた優しさや生き方が確かにあった 終着点に関しても多くのものや感情を失った捉え方によっては寂しいラスト だけど、そんな喪失によって見い出せた新たな時代がある 彼女たちが確かに創った未来があった。 何よりも、どの義体も人物も最後まで自分の使命と意思を全うして誇り高く散っていった事は間違いない 誰かの生き様や祈りの上に立っているのが先人達の残した希望である―、と考えると この作品が紡いで来たテーマの最終的な結論も垣間見えた気がした。 単純に精一杯生きたとか、そういう単純な話ではなく もっと大きな循環を感じさせる、尊くてこの先もずっと噛み締められるような深いテーマ性を感じられたのが個人的に嬉しかった。...
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(SATO 2012年12月15日) from Amazon Review
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