この本は、読者が多様体と微分幾何学について、基礎以上の内容に熟練している事を仮定しています。また、常備分方程式の解の存在定理やテンソル、群論の知識も必要です。それと、計算が独特の流れに沿って(或いは散逸して)書かれているため、最初からガチで読もうとすると余計に手間取ります。理解できたところで一旦止めて、他の数学書で補充・予習をしてから進んでいくのが良いと思います。物理学への応用については豊富に記述されていますし、中には一般相対性理論を記述する『Reimann多様体上の微分幾何』の参考となる記述があります。本書が理解できたならば、Maxwellの方程式についても新しい洞察がでて来るでしょうし、物理学の諸問題により積極的に取組める武器を手にする事が出来ると思います。数学的厳密性はほどほどに著されています。欲を言えば、問題に詳解をつけて欲しかった事です。
(Trayanus 2011年05月06日) from Amazon Review

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