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PS2初期(←重要)のゲームをPS3でHD化です。2版からご存知の方にとっては「(当時)最新のPS2でも表現しきれていないではないか!」と吹き出したであろう映像美を鮮明化ということで、ある意味待望のファンディスクといった感じでしょうか(笑)
武器は剣と弓矢のみ。 移動手段は足と馬(アグロ)。 ゲージも体力と膂力が僅かばかり。
そして物語の中心でさまよう青年ワンダ。
とにかくこけるわ、よろけるわ、着地でもたつくわ、アクションゲームのキャラクターとはとても言い難いパフォーマンス。
シンプルというより、あまりにもリアルなたった1人の人間。
私たちと同じ人間です。
だからこそ、一体目との相対は、自分の内から沸き上がる激情にいたく感嘆しました。
油断していて一撃目からモロ。 ごっそり減る体力、ゆっくりと確実に迫りくる巨像。 戦い方の勝手も分からない、見つからない勝法。 思わず逃げる。逃げ続ける。そんなとき、僅かな体力で痛む身体を引きずりながら、巨像を見据え続けるワンダの表情。
誰も何も語りません。 ワンダは冒険中一言も喋らないし(アグロ!)、心の声が聞こえるわけでもない。
「痛い」とか「勝てない」とか、それは全て自分の心の声であり、でも確かに、こけて、よろけて、もたつくような、たった1人の人間であるワンダの心の声なのです。
だから、 初めて剣を突き刺したとき、 初めて勝機が見えたとき、 初めて巨像に打ち克ったとき、
全身が感じた興奮は、誰かに与えられたものではない、自分の内から込み上げてきた、そしてきっとワンダ自身の感じた感動でした。
「まるで映画を観ているような」なんて言葉では表現出来ない臨場感と感動と悲哀を内包したこの作品。
言葉ではなんとも表現し難い、このゲームの持つ美しさ、未だ根強い人気を持つその理由が分かって頂けるなら幸いです。...
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(たろ 2011年11月05日) from Amazon Review
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