「歴女のバイブル」というので、そのはしくれとして全巻読みました。なんとも不思議な味わいに最初はびっくり、パラレルワールド江戸?? 外国人は普通に出てくるし、水戸黄門ネタもあるし、2008年に昌平黌の学問所があって中学になっているし、とちゅうにいろいろ江戸時代についての豆知識が解説されているし。しかし巻を追うごとに、この世界観に慣れ、主人公がそうびではなく、若様のほうであることがはっきりした時点で、政治の内幕なども出てきて物語がダイナミックにうねりはじめ、ぐいぐい引きこまれて、最後はメルヘンのようにふんわり収束しました。
「○○マンガ」とくくれないユニークな世界の混ざりかたや、無理にSF的つじつまあわせをしない描きかた、その他たいへん新鮮で、こんなのもアリだなと感心しました。
 なんとなく消化不良なのは「そうび」の内面があまりはっきり伝わってこなかったこと。あと、髪型で区別できないお侍さんたちの顔が見分けにくかったこと。
 
 (なお、これを読んで徳川御三家や若様というものに興味をもった読者には、風野真知雄の『若さま同心竜之介』のシリーズをお勧めします)
 
 

(suihou 2011年12月04日) from Amazon Review

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