堀井雄二がたずさわったゲームはいずれも「ゲームバランスがよい」と言われる。本作でもその点は問題ない。
 ただし、「どういった点を基準としてバランスを取るか」については、これはもう制作者の考え方次第。本作の場合は「初期設定のクリア金額」を前提として、ひとつのマップが一時間前後でプレイされ、かつ、最終的には四人のプレイヤーが拮抗することを考えて作られているようだ。
 そのための手段として、AIにプログラムされた「運の流れ」の要素が、これまでのシリーズよりも強く表面に出てきた感がある。それは時として理不尽ささえ感じさせる。しらける、ことにもなる。
 操作性についても若干の疑問がある。たとえば複数の株を売る際に、なぜ一銘柄を売るごとにマップ画面へ戻らなければならないのか? 競売や取引のコマンドを行った後、カーソルが同じ位置に残るため、誤ってボタン連打したせいで売る必要のない店を売ってしまった経験はないだろうか?
 ロード時間も遅い。と言うより読み込みエラーが起こりがちなため、遅くなるどころかハングアップが発生する。これまでのシリーズでは考えられなかったことだ。
 全体的に、急いで買う必要はなかったな……というのが正直な感想。新マップの楽しい仕掛けが光るだけに、惜しい。
(hi-man 2002年04月28日) from Amazon Review

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