私はクラシックをずっと聴いてきて大変愛していますが、この映画では本当に音楽の良さ、楽しさが分かるように思います。

たとえば、千秋と共演出来ると知って舞い上がる場面では、第九が見事に使われていますし、映像的にも非常によくあっています。

また、不思議なことに、バッハの協奏曲では千秋の弾くピアノより、のだめの弾く演奏の方が、ずっと重く、ずっしりとした迫力が感じられました。これはトルコ行進曲でも、そうで、<のだめ>の演奏は、原作通り、きらきら多彩な音が輝いて思わず、聞き入ってしまいました。

人によっては不快感を持つかも知れませんが、音楽は本来楽しいものです。
その楽しさが伝わるというのはとてもすばらしいことだと思います。
<のだめカンタービレ>も日本編ではそうでしたが、ヨーロッパ編になって、人から認められる手段になってしまいました。

尤も、<のだめ>は最初からそうで、のだめにとっての音楽は、千秋の心をとらえるための手段であって、本当はやりたくないものなのです。

その辺の<のだめ>の暗さが出ているのもこの映画のいいところですね。
(虚空 2011年04月25日) from Amazon Review

この口コミ&評価は参考になりましたか?はい いいえ
341人中、177人の方が「この口コミ&評価が参考になった」と投稿しています。