中南米の、あるいは中南米とのビジネスに焦点を当てて書かれた書籍は日本にはほとんど存在しませんのでその意味では貴重な試みだと思いました。 私は2008年発売当時に購入しましたのでそれなりに学ぶところもありましたが、ビジネス環境は刻々と変化している性質上、本書の情報は既に古くなっており、その大半についてはもはや参考にならなくなってしまっています。

竹中平蔵氏推薦、と帯に大きく書かれてありましたので、<その方向=新自由主義>から評価される本であると理解して良いのでしょう。

中南米の間違ったイメージを払拭したいがために、別の極端なイメージを植え付けかねない内容になっているように感じられます。 あまりにも未来は光り輝いているという面が強調され過ぎている。 リスクも多少語られていますが、申し訳程度です。 結果論になってしまいますが、2012年現在から見つめ直してみると、中南米もかなり厳しい経済状況に追いやられています。 特に牽引役として期待されたメキシコの混乱は目に余ります。 麻薬戦争など、日本人が付き合いを躊躇してしまうようなグロテスクなニュースばかりです。 また、アルゼンチン・ボリビアに観られる保護主義的な政策が、今後日本との関係でどのように影響を与えていくのか、注視していきたいと思います。

情報を新たにした続編を期待します。
(BandaFloresViajando 2012年05月22日) from Amazon Review

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