草薙かさねは剣道部に所属する女子高生。しかし帰宅途中、弟が交通事故に遭いそうになうる。かさねは迷わず飛び出し庇うが、弟が道路にでたきっかけの謎の日本刀から青い光が周囲を包んで……気付いたらそこは天文21年の尾張の国だった。そこで出会ったのは織田上総介信長!

 正直、昔の少女漫画の焼き直しの印象というのが強いです。私がすぐに思いついたものなら『ふしぎ遊戯』とか『天は赤い河のほとり』とかあたり。最近でも『あまつき』(あれは少年漫画か)みたいに「いきなり別の世界へとばされ、でも何とかしようと頑張る主人公」という話はありますが。これからの展開で現代の人間をどう物語に絡ませるか等の細やかな部分は工夫して欲しい。
 あとがきによると、織田信長を主人公にしたかったみたいですが天才を描くことが難しく、学生服が好きだからという流れで女子高生の主人公が生まれたみたいです。しかし主人公、今のところ剣の腕に長けている以外特筆すべき要素が無い。一応家庭の事情のようなものがあるみたいですが。
 絵は綺麗だと思います。しかし前作に比べると淡いトーンの比率が減り殺風景な印象があります。戦国時代を舞台にしているからかもしれませんが。
 
 物語がどうなるか気になるので次も買うと思うけど、既にヒットしている作品の流れをなぞるようなことにならないか不安です。『KAMUI』が作者独自の世界を構築していた作品なだけに期待ということで星3つ。
(紙魚 2008年04月28日) from Amazon Review

この口コミ&評価は参考になりましたか?はい いいえ
149人中、70人の方が「この口コミ&評価が参考になった」と投稿しています。