たった今視聴を終えました。正直どんな出来なのか非常に不安でしたが、それは杞憂に終わりました。アセムとゼハート、この2人の物語を深く描き、視聴者の脳裏に刻み込むものだったと思います。

まず誤解の無いよう書いておきますが、この「Memory of Eden」は先に書いたように、アセムとゼハートに関する内容にのみ重点を絞っています。なのでフリット編は完全に省略されていますし、キオ編はロストロウランや砂漠など、地球での話はダイジェストにとどまっており、キオがセカンドムーンに行く場面も描かれていません。全編の半分以上をアセム編に割いており、残りはルナベースでの戦闘、そして最終決戦という構成。
つまり、色々多くの問題点や描写の不足が目立ったガンダムAGEのテレビ作品の全ての欠点を補っているわけではないことを記しておきます。

内容は多くの新規カットが追加されており、アセム編での学生生活はしっかり印象に残るものになっていました。テレビ本編ではいまいちパッとしなかったロマリーも、アセムとゼハートを繋ぐ重要な人物として描かれています。ゼダスRとの戦闘ではガンダムAGE-1ソーディアが登場。

ゼハートの方はノートラム攻防戦以降、死んだドールやデシルとの会話という形で、ちょくちょく心理描写が挿入されます。これが非常に効果的で、テレビ本編ではいまいち感情移入しづらかったゼハートの心の内(エデンを目指す動機、イゼルカントの本心に対する自信の思い等)が丁寧に描かれます。ゼハートがいきなりイゼルカントの狂気に呑まれてしまった点は本編で散々批判されていましたが、このMOEではそこはしっかり解決されていました。なぜ彼がエデンに邁進するようになったのか、それはラストのアセムとの会話で明かされます。

最終決戦にて、フラムを失った後のゼハートの戦いぶりは必見。嗜虐的な戦い方で容赦なく連邦軍機を蹂躙するレギルスは、本編では大した活躍もなかった分、存分に暴れまわります。
そしてアセムとの決戦、本編では55秒と短い時間で終わってしまいましたが、本作では約3分間、迫力ある接戦を繰り広げてくれます。3分でも短く聞こえるかもしれませんが、見たこともないような濃密な戦闘シーンに圧倒されました。... 続きを読む
(LIVEAEVIL 2013年08月11日) from Amazon Review

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