前巻のクラさんの話の完結、そこから始まるさくまさんの呪い。
 相変わらずの、ギャグコメディとしても面白かったですが、今後のストーリーラインに影響を与えるような伏線がチラホラ見え隠れします。
 主人公であるさくまにかけられた呪い、アクタベのさくまへの執着、さくまに呪いをかけた正体不明の術者など、今作の核心になりそうな部分が、少しずつ形を見せ始めたきたようです。
 アクタベの正体は?という謎はありましたが、基本単発のストーリーを続いてきた今作ですが、ここでさくまの目的という全体の話に一本筋を通してきたと思います。
 
 変態編からインキュバス編の流れもそうでしたが、今回のクラさん編から呪縛編への伏線も綺麗(話的には綺麗じゃないけど)に話を繋げたり、今更考えてみると、悪魔の設定とか伝説、言い伝えなどの基本を尊重しながらアレンジやデフォルメがされたりと、久保氏は大切に今作を描いているなと思います。
 下ネタギャグではありますが、本当に丁寧な作品だと改めて認識しました。
 
 蛇足も入りましたが、とりあえず話の区切りもよく、今まで鏤められてきた伏線など、どう回収するか今後の展開が楽しみな巻になりました。と言う訳で☆5でお願いします。
 それにしても、次の巻の限定版で『イソギンチャク編』のアニメ化DVDが収録されるとか・・・・・・・
 ある意味狂気の沙汰ですな、またオセの見た目に反した渋い声が聞けると思うとすごく楽しみです。
(虎乱 2013年10月24日) from Amazon Review

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