初期の禁書目録、世界中を駆け巡っていなかった頃を思い出す。インデックスと美琴の2大ヒロインを核に、ハーレム状態の序盤日常から、急転直下のクライマックスへ導く。その間に、新・旧登場人物をふんだんに盛り込んで、マクロとミクロの動きを連動させる。まさにこれぞ、このシリーズの王道。これまでと何が違うか?筆力は常に安定。ヒロインと目的がはっきりしていて、巻ごとの戦う目的(本巻の敵ヒロインはフレイア、まさに王道)が明確。これは久々に会心!

ただ、二つ言うと、かつての10何巻くらいまでは、毎巻、こういう感じが持続出来ていた。それが、新訳前後から、一巻ごとに完結的に、これが出来ず、結局新約8巻をかけて伏線を張らざるを得ないのは、なかなかネタが続かず、舞台を学園都市に限定していたのではメリハリがつかず、科学と魔術サイドを繰り返すだけではマンネリなためその融合形のグレムリンが出てくる。だから、作者あとがきの如く、数巻を費やして、伏線を張らざるを得ないのだろう。

もう一つは、結局、エンディングも、「どうなるんだ!」ってのも、何度も「主人公が死んだ!」とか言い続けてきたから、まあ何とかなるんだろうと思ってしまうからなあ?だって、魔神とやらも、ラスボスじゃなくて、ただの中ボスでしょう。グレムリンなどただのカムフラージュだとか言われると、これは伏線回収なのか、単なる力技まとめなのか?大体、本シリーズの真のラスボスって、結局学園都市のビルにいるあの人じゃ?そこへいたるまで、話を出来るだけ長引かせたいのは、作者も読者も同様なのかも?だから、こういう明らかに話が進んで収束する巻って、これから何巻かに一冊になるのかなあ?とは、思わなくもない。
(YOK 2013年10月22日) from Amazon Review

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