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この作品が以前に発売された、『ドラマCD α「哀心迷図のバベル」ダイバージェンス0.571046%』のコミカライズ版である事は、一巻のレビュー等で他の方々が書かれている通りです。 しかし私は改めて、この物語がゲーム本編の後に作られた、最も古く且つ最も重要な物語であった事を主張したい。
「哀心迷図のバベル」は、ゲーム本編クリア後も、謎のまま残されていたいくつもの疑問、その解答編の先駆けともいえる作品でした。 1.2000年にジョン・タイターが現れていないα世界線で、ドクター中鉢はどんな理論をもって、タイムマシン記者会見に臨んだのか。 2.フェイリスの父、秋葉幸高が恩人から預かったというIBN5100は、鈴羽の残したものだったのか。 3.幸高と鈴羽の関係は? (2と3は、アニメ版では語られていますが、ゲーム版では不明のままでした)
この作品をもって、本編ではただの悪役だった中鉢が一転して、苦悩と悲哀を背負った愛すべきキャラクターになりました。 愛すべきラボメンたちだけでなく、Steins;Gateという作品に於いては、根っからの悪役など居なかったのだと。 (β世界線の中鉢は、本当にただの悪役かもしれませんがw)
コミック版では、その物語に様々なシーンが加筆され、より感慨深いものになったものと思われます。 2巻〜3巻で描かれた、両親を介しての紅莉栖と留未穂の出会いと交流。 劇場版を経て、3巻内で描かれた、未来への希望。 また、この3巻のハイライトシーンは、幸高の葬儀での章一の嘆きと誓いでありましょう。 紅莉栖の物語のはずなのに、章一がばんばん読者を魅了してくるのは、これで本当にいいんだろうか?とさえ思ってしまいますw...
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(帽子屋 2014年02月03日) from Amazon Review
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