「全国書店員が選んだおすすめコミック2012」5位ということで、ツタヤで2巻までレンタルして読んでみた。
主人公は自分と同世代の結婚願望などない地味な未婚女性・・・なのだが、眼鏡をとって化粧をすると、あら不思議誰もが振り向く美人、というマンガではおなじみの設定。そこに中学生の頃同級生だったリッチなイケメン医師が猛アタックしてきて、というこれまた王道の少女マンガ設定。
なのに「大人の恋愛マンガ」と書かれるのは、相手が妻帯者で、これが不倫マンガだから。

主人公は最初男を避けようとするが、ストーカーと化した男に妥協案として体の関係だけの不倫を提唱。
まずここで「エエッ」となる。いくら相手がイケメンでも、あんなふうにストーカーされたら、普通はまず気持ち悪くて受け付けないだろう。著書を何冊も出している有名人だから自宅もわかるだろうし、奥さんに文句を言いに行くとか、警察でも講師として勤務している大学にでも訴えればいい。少なくとも自分ならそうする。

しかし主人公は最初から彼に惹かれていたのか、自分を嫌な女と思わせて相手から見切られようとする。
とはいえ向こうはそういう主人公の思惑を見抜いているから一向にあきらめようとせず、むしろ二人の家を借りるとかどんどん行動がエスカレートしていく。家庭内別居状態の奥さんが実は主人公に瓜二つだとか、そういうところからも男の一途さが次第にわかってくるものの、自分には病的で気持ち悪いとしか感じられなかった。
この相手の男をかっこいいと思える読者は、高評価を下せるのかもしれない。

そして主人公はいきおくれの39歳にもかかわらず、恩師から見合いをしくまれて別の男性とも交際が始まる。これがまた新聞記者で爽やかで年も彼女とさほど変わらない好青年という、現実にはありえないような好条件の男(笑)。世の中の何の後ろ盾もキャリアもない普通のアラフォー独身女性は、いかに美人でも相手はバツイチの子持ちか10歳以上年の離れた冴えないオジサンかという選択肢しかないのに。... 続きを読む
(ペンギンもうふ 2013年01月03日) from Amazon Review

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