レビュー一行目からネタバレ不可避なので注意してください。

今回の巻は、藪こと小田つぐみが感染・死亡するところから始まります。
15巻のラストで使われた車がゴミ収集車であったことからなんとなく嫌な予感はしていましたが、的中してしまいました・・・
この巻の半分は、藪さんを実質殺害した二人がそれについて苦しむ描写に使用されます。

が、おそらくこの巻のメインは後半部分のイタリアの描写でしょう。
「なぜかZQNに襲われない少女」が数人の生存者に救出され、そのうちの1人が「このアウトブレイクは宇宙人によるテラフォーミングなのではないか」と推測と立てます。
後にこの生存者達は、少女を除いて実は全員ZQN化しており、お互いを「普通の人間」として認識しながら会話をしていたことが判明します。
そしてZQNに巣に連れていかれそうになった少女を、生存者のうち1人だけ狂巣化していた人間が救い出し、そのまま少女を連れてどこかへ移動する・・・といったところでこのイタリア編は終了します。

そして巻の最後には、日本で生存しているさらにもうひとつのグループ(コロリ隊と仮称します)が少しだけ描写されました。

今回の巻までに生存が確認されている狂巣は、早狩比呂美江崎崇パニーニの男の三人となります。(江崎と殺しあった二人は死亡したと仮定して)
また、生存グループは英雄達、江崎達、コロリ隊、女王蜂と呼ばれた少女とパニーニの男、の4グループ。
巣と呼ばれたZQNの集合体、「く」「ル」「ス」と呟きながら巣と同化していくZQN達、そして人間の理性を持ち合わせたまま超人化する狂巣・・・
イタリア人が推測したように、単なるウイルスによるアウトブレイクではなく、地球を奪いにきた地球外生命体の襲撃なのか、ZQN化しなかった狂巣はどういった役割を持つのか、女王蜂と呼ばれた少女のぬいぐるみは・・・謎は多く残っており、この先に期待を持ちたく思います。

・・・が、しかし。... 続きを読む
(棗 ナツメ 2014年12月26日) from Amazon Review

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