クラッシュバンディクーやアンチャーテッドを生んだ世界的メーカー、ノーティの待望の新タイトル。これまでのタイトルとは雰囲気がガラリと変わって、世紀末世界でのどうにもならない現実と向き合い、苦悩する等身大の登場人物たちが物語を紡いでいきます。
このゲームがここまで評価されているのはストーリーの展開が中途半端に勧善懲悪でなく、生きるために生き、殺し、騙し、助け合うことに終始するからです。
圧倒的なまでの絶望に包まれた世界で、何のために生きるのか?多分、この世界の人間の誰も明確な答えはないでしょう。
おそらくは、ただ「死にたくない」。
こんな世界で生きるのはそれだけでも大変だ。だけどそれでも生にすがらずにはいられないのが人の本能です。つまり、この世界は正しいこと、悪い人間といった境界線が無く、自分のために何をしなければならないか、本能のままに生きていくしかない。
こういう本能剥き出しのストーリーとキャラクターを見ていると、仕事や金や趣味とかで生きていくっていう以前に、生きるってこういうことじゃない?って自分の中のかすかに残る本能に訴え掛けられている気がします。
このゲームの主人公も元軍人とか、特殊部隊でもなく警官でもない。ただの民間人Aだ。それでも必死に世界にすがりついて、順応しようと努力して生き残ってきたのでしょう。世界的生物災害の始まりを目撃した男、ジョエルはそこから長い期間、テロや感染者、軍の規制と戦いながら、語り尽くせない経験を積んでいることでしょう。顔に刻まれたシワがこれほど頼もしく見える主人公はそうそういない(元々のグラフィックも素晴らしいしね!)。そしてジョエルとアメリカを旅する少女、エリー。世界を変える可能性を秘めた彼女はジョエルの娘でもおかしくないくらいの年齢で、生物災害前の世界を知らない。この2人の意見のミスマッチや、たわいもない会話が殺伐としたストーリー中に一服の清涼剤として作用してくれます。
ジョエルとエリー以外にも数多くのキャラクターと出会い、別れを経験します。また、季節も夏に始まり、春まで1年間の交流を描いているので、キャラクター同士のつながりをじっくりと感じ取れます。いつの間に仲良くなった?ってならないのでご安心を。... 続きを読む
(アルカトラズ 2015年02月01日) from Amazon Review

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