GB版のサガ3発売当時、「レベルアップで成長するオーソドックスなRPG」だったことで、 「そうではないRPGをやりたかったプレイヤー」にはあまり評判がよろしくなかったという。 その評判は、ながいこと続いた。インターネットが広まっても、その黎明期からは数年間も。 長い沈黙を破り、数々のシステムを載せて新装されたのが本作。 リメイクと言いつつ、ストーリー面はほぼそのままに、一新された新作と言ってよい。 GBのサガ1・サガ2を踏襲しつつ、ロマサガ1の武器システムとロマサガ2などの閃きを折衷させ、 サガフロ並みに頻発する連携などを織り交ぜながら、しかし独自のシステムが目を引く。 これまで、成長はバトルの終了後に行われることが多かった。 つまり雑魚相手でもボス相手でも、成長は1バトル1回だったのだ。 しかし、本作ではその垣根をついに越えた。 行動した時に成長するので、多く行動すればそれだけ成長の可能性がある。 成長させたい技能をとりあえず使って成長を期待するのではない。 使った分だけ成長するかもしれない以上、一挙手一投足をどうしようか考えたくなる。 今まで以上に、バトルをする時に知らず知らずのうちに、何をさせようか思考する。 無理にではなく、あくまでさりげなくやりたくなるのがポイント。 ボス戦を苦戦の末に制したとき、大きく成長したパラメータ画面を見ると達成感も違う。 開発スタッフも言っていたことだが、今後のサガシリーズに取り入れて欲しい要素だと感じた。 ストーリーでは、時空を超えながら水没する世界を救うテーマになっているが、 これが他の作品なら、ともすれば非常に重いテーマになりそうなものを、 主人公たちが割とGBサガのようなテンションで窮地を切り抜けていく。 しかし。 それがただの軽率なキャラメイクだと思ったら大間違いである。 このような過酷な運命に立ち向かう主人公たちがなぜそうなれたのかという心の成長を 自分たちの弟分のサブキャラクターを通して、プレイヤーは知ることになる。... 続きを読む （ケイ二千と三　2015年03月12日）　from Amazon Review この口コミ＆評価は参考になりましたか？  168人中、105人の方が「この口コミ＆評価が参考になった」と投稿しています。