現時点での今井秋芳氏の仕事の中で、傑作と呼べる物の一つ。
学園とその地下にあるダンジョンを舞台にしたADV+主観視点探索ゲーム。
インディジョーンズ、ハムナプトラ、シンドバットシリーズなどの名作が好きな方にお勧めします。

セリフを喋らない主人公が、主に問いかけに対して【友】【悲】など、感情で返答し、
それに対するキャラクターのリアクションにより、個性を生み出します。

ショートストーリー、通称SSと呼ばれる、ファンによる創作小説ジャンルが有るのですが、
このSS、無個性であるはずの主人公を題材にした物が非常に多く、
人気投票をすれば、無個性であるはずの主人公がランク入りするほどです。

似たような会話システムの物にエースコンバットシリーズがありますが、
あれより細かく、リアクションも豊富になった会話と言って良いかと思います。

共通項はもう一つ、両方とも主人公が物語の中で空気ではなく、『ヒーロー』として扱われる点。
もっとも、九龍の主人公は、仲間と敵にあたるキャラ・内々に認められるのみで、
日常生活では普通の学生、そこもまた面白い点と言えます。
真夜中に怪しい暗視眼鏡を付け、地下で化物をアゥグ鞭爆弾等等で蹴散らしまくる生活を送っているのに、
しょぼい学生二人組みに脅されたりもする。全ては偽装なのか天然なのか、外観普通、日常普通。

東京魔人学園シリーズも今井氏の仕事ですが、外法帖の反省点からか、
こちらは脇に負けず、個性豊かすぎるキャラの中で、きちんと『ヒーロー』になれます。
魔人の主人公とは違い、「普通の人間である主人公」が、現代武器を使い、戦います。
※「初めての仕事」(チュートリアル)で、ベテランも到達出来ていない最奥へと行き、
 レアアイテム入手という異常な成果をあげたという点で、有望株ではあるのでしょう。

偽高校生である宝探し屋・トレジャーハンターがアサルトライフルを撃ち宝剣を振り消しゴムを投げ、... 続きを読む
(みぎゃ 2010年05月20日) from Amazon Review

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