MGS4の到来は、「ゲームの逆襲」であるはずでした。
「見つからずに潜入し、ミッションを遂行する」というスニーキング・アクションの醍醐味を、
これでもかというくらい堪能できるはずでした。

事実はそうではなかった。
その時間があまりにも短すぎるからです。

誤解の無いように書きますが、MGS4の「純ゲーム部分」は、非常に面白い。
スニーキングをして進行する、あるいは、戦闘に積極的に参加し、敵を駆逐しながら進んでいく…
昨今のアクションやRPGでは考えられない、自由度を持っています。
ですが、せっかくの高いゲーム性も、「実操作時間が短く、ムービーが長い」とあっては、
「紙芝居的」と言われても仕方がない気がするのです。
MGS4のゲーム部分は面白い。
だからこそ、もっと長い時間堪能したかった。
このように感じたファンは多いと思われ、彼らの希望を叶えるためには、ムービーの冗長な部分を
削る努力、会話を短くする努力を、もっとすべきでした。
映画製作者、あるいはテレビ(特にドキュメンタリーや教養の分野)製作者は、
いかに説明を簡潔にするか、いかにセリフに頼らず映像の力で説明するかに、細心の注意を
払っていますが、小島監督がこのことに気づかなかったのは、残念と言わざるを得ません。

実プレイ時間の問題もありますが、本作を最高傑作とは決して呼べない理由は、他にもあります。

一番気になったのは、敵キャラに(前3作ほどの)魅力を感じなかったことです。
他の方も書いていますが、BB部隊の4人は、どれも画一的な描かれ方をしていました。
それに引き替え、『3』のコブラ部隊、『2』のデッドセル部隊、『1』のFOXHOUND部隊が、
なんとバラエティに富んでいたことか。
「中ボスの中で誰が好き?」という、実に単純な会話が、『4』では出来ないように感じました。
なにしろ、顔こそ違えど、中ボスはみな一様に同じようなことを喋り、同じようなトラウマを
持っているのですから。... 続きを読む
(Duke 2008年06月27日) from Amazon Review

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