佳作「ルサンチマン」名作「ボーイズオンザラン」を経て、
ついに自身のキャリアにおけるマスターピースに手を掛けた感のある作者・・・

導入部に1巻をかける壮大なプロットといい、現実的過ぎる日常描写といい・・・
ゾンビやパニック要素はたしかにこの作品の主たる部分なのですが
ホラーでありファンタジーでありながら、質感はとことんリアル。

登場人物全てに感情移入出来たり、
時には本気の嫌悪感を抱いてしまう・・・

それほどの現実感がありながら、
しっかりエンターテイメントしてるという
奇跡のバランス感覚がこの漫画にはあります。

( おそらく映画版ではこの作品のこうした魅力は
ほとんど再現されず、エンタメ中心のつまらん物に
なるでしょう ・・・ )

アイデア一発物の軽さは全くありません。
漫画史の系譜みたいな物も何処となく見える。
なのに何故か今までに読んだ事のない類の漫画なんですよね。
同業者なら嫉妬心抱くだろうなぁ。

特に、作者と同世代の人達には響くのでは。

ロストジェネレーションど真ん中世代には
共感出来る部分が無茶苦茶沢山あると思います。

拒否反応を示してるレビュアーも沢山いるようですが・・・

自分にとっては、登場人物の台詞や思考回路が現実世界のように
リアルに入ってくるし共感出来るし響くんです。

響かない奴等、拒否反応を示してる奴等の事もなんとなく分かる・・・
話せないんだよ君たちとは・・・

まぁ今自分の住んでる街を歩いてても
周りを見回してみるとゾンビばっかりですもん。

さて

・・・第一巻のレビューで書くのもなんなのですが・・・
着地だけはしっかりお願いしたいです!!!

何巻掛けてもいいんで全てのプロットをしっかりと結実させて下さい!

続き物の漫画として... 続きを読む
(freq 2015年10月01日) from Amazon Review

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