シリーズもついに二十冊目.『劇場版 傷物語』の公開に合わせたと思しき中短篇集です.

巻頭,一篇目を飾るのは『ヒロイン本 忍野忍』からとなる『残酷童話 うつくし姫』.
過去十九冊のタイトル規則(名前○○)を破ってまでの収録には違和感もありましたが,
タイトル通り,童話のようでありながら,著者らしい味付けがされており悪くありません.

また,そこから派生した二篇目には,この篇のために先の掌篇があったと気付かされ,
キスショット(以下略)の誕生,さらにはあの言葉遣い,立ち居振る舞いのルーツなど,
シリアスとユーモアのバランスが気になりますが,まさかのエピソードが読めた気分です.

残りの二篇も,まさに五里霧中の状態で,自分と出会い,向き合うことを知る少女や,
世界を渡り歩く彼女の冒険譚は,その中身はもちろん,あの男とのやり取りにフフッと.
ただ,曖昧や淡泊な部分,起伏に乏しい面もあり,やや物足りなさが残ったのも確かです.

なお,始まりの掌篇を除いては,『愚物語』と同様に全てが『第零話』となっており,
その『... 続きを読む
(ポロロッカ 2016年01月17日) from Amazon Review

この口コミ&評価は参考になりましたか?はい いいえ
245人中、146人の方が「この口コミ&評価が参考になった」と投稿しています。