日向、小宵、麻巳、和のシナリオをクリアした時点での感想です。
残りのシナリオはタイトルからも分かる通りやる気が沸かず、前作(と認めたくも無いですが)水月を今でも愛好している立場からのレビューとなる事をご了承下さい。

まずはレビューのタイトル通りなのですが、水月弐と銘打ってますが水月とはほぼ異なるゲームである事をレビューを読んでいる皆様にご理解いただきたく思います。
ですので「水月弐がこれなら前作の水月はやらなくていいかな…」という認識は間違いですので、水月が気になっている方は是非ともそちら(個人的にはPS2版推奨)をプレイしていただき、水月という作品は何をもってして水月なのか、という事を感じていただきたく思います。

まず、仮に水月の続編として見た場合、続編としてはかなり的外れであると言わざるを得ませんでした。
自分が見た範囲で言えば前作との繋がりは新城グループという単語が出てくる程度であり、雰囲気としても夏という季節と弓道がせいぜいの共通項、世界観に至っては民俗学っぽいのを作ればいい、と意図したと思わざるを得ないくらいの出来でした。

作品に対する意見が分かれるのは当然ですが、水月というのは元来「現実と夢の狭間で主人公が目の前の世界の答えを出していく」という部分に大きな魅力があります。そこに民俗学と神話を絡め、考察も含めてシナリオを読み進めて主人公同様にプレイヤーが答えを見出していく、というのこそ楽しみがありました。

ですが、水月弐は民俗学と神話を基として作り(それ自体は否定は出来ませんが)、文字通りの(神話だからor民俗学だからOK的な)ご都合主義でそれらを扱っているとしか思えないシナリオの薄さ、展開の速さでプレイヤーを置いてきぼりな感じが否めませんでした。各キャラクター分岐後のシナリオが薄っぺらく感じるのもマイナスです。
上記のような「どこからが夢でどこからが現実なのか」と言った考えさせられる部分が無い時点で自分としては水月をプレイしていたような気分には到底なれませんでした。
この時点で水月の続編としては認められないでしょう。... 続きを読む
(デルタ3 2012年06月03日) from Amazon Review

この口コミ&評価は参考になりましたか?はい いいえ
194人中、97人の方が「この口コミ&評価が参考になった」と投稿しています。