当時、親戚の家で触らせてもらったこのゲームを家でもやりたくて両親にSFCをねだったのを覚えています。
子供の頃は色んな事が出来て楽しい、ぐらいのきっかけで遊んでいたのですが、今、再びプレイしてみるとずば抜けた完成度だったという事に改めて気付かされました。

表世界はほぼ筋道通りに進めるしかないのですが、この筋道の立て方が非常によく出来ています。
カンテラ→ブーメラン→弓矢と、プレイヤーがゲームに慣れるのを見計らって段々と使い方に幅のあるアイテムが手に入っていき、
更に長距離を移動する必要性が出てきた途端、ダッシュが出来るようになります。
移動の手間が減ってくると今度はあちこち歩き回りたくなるのですが、現状の装備でどうにかなるギミックとそうでないものが上手く織り交ぜられており、
発見の喜びとまだ進められない焦れったさを同時に味わえます。
マップに進行順が表示され、また何か出来るオブジェは大体が最初から見てわかるようになっているため、初代ゼルダの持っていた強烈な手探り感と達成感は失われたとも言えますが、
その分、間口を広げながら、しかも何か出来るはずだけど今は無理という焦らし方によって、また別の楽しみを引き出す事に成功しています。
またこれが裏世界になると、推奨クリア順こそ表示されますが必ずしもこの番号の通りに進めないといけないというわけでもなく、
慣れたプレイヤーになると「このボスは強いから先に別のダンジョンでアイテムを取ってきて強化してから倒しにいく」という戦略も可能に。
ここから表裏の行き来が可能になり、マップ上の特定のオブジェに働きかけられるアイテムもたくさん手に入ってくるので、探しまわる楽しみも更に広がっていきます。
このようにゲームに慣れさせながら、徐々に工夫をさせるようにプレイヤーを導く仕掛けが非常によく出来ていて感心します。

これは謎解きのレベルデザインにも同じ事が言えます。
初めのうちは大体道なりに進んでいくだけなのですが、段々とスイッチや階層構造を利用した仕掛けが増えていき、更にはアクションの腕も要され…と、... 続きを読む
(見聞録 2012年08月08日) from Amazon Review

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