最近SFで話題の上田さんにはまっていて、この本も手に取りました。
アジカンジャケットも大好きですが、この本の中村氏の表紙もすてきな感じ。

神戸を舞台にした洋菓子屋さんで、記憶をなくしたとおぼしい職人が
勝手に厨房にいるのを発見したパティシエ見習女子が体験する日常がメインで
話としては自然に静かなムードですが、お菓子作りについての描写は作者の
お菓子への造詣と愛情を映し出していて、おもわず食べたくなります。

でも、副作用の方も見逃せないのは、仕事に丁寧に取り組む職人さんが描かれている
ので、晩ご飯のお味噌汁のだしを取ること1つとっても丁寧になること!!
普段の仕事にも効能が残るといいな、と思いました。

お客さんと対面して売る方がいて、厨房で苦心惨憺する職人がいるという職場は
大変だろうけどなんともすてきだなと思いました。

あ、肝心の記憶喪失ですが、謎も解けるし、結末もつきます。でも、この本は
SFでもミステリでもなく、普通の小説として読んで、元気を出したり、ほろっときたり
むかっとしたりする方が正しいですね。
ですからSFやミステリを求めて探している人にはNGです。
(たつなり 2011年03月21日) from Amazon Review

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